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昭和大学脳神経内科へのいざない

昭和大学医学部内科学講座脳神経内科学部門

本院・東病院の2023年のメンバー

 昭和大学は昭和医学専門学校を前身として1928年に設立され、間もなく創立100周年を迎えます。現在では、医学部、歯学部、薬学部、保健医療学部(看護・理学療法・作業療法の各学科)を擁する医系総合大学になっていますが、各学部の連携が強く、卒前・卒後にわたって、学部や職種を超えたチーム医療の教育・実践が行われています。脳神経内科は循環器、内分泌、神経を主なテーマとしていた旧第三内科から診療科として1988年に独立し、2008年には内科学講座の1部門として講座に昇格しました。昭和大学の建学の精神は「至誠一貫 (常に相手の立場にたって、まごころを尽くすこと)」でありますが、当科においてもその精神に基づいて診療、教育、研究の各活動に取り組んでいます。昭和大学およびその附属病院は、大正時代から住宅地として発展した東京都の荏原地区(本院・東病院)、高度経済成長期以降に発展した多摩田園都市(藤が丘病院)や港北ニュータウン(横浜市北部病院)、そしてこの20年ほどで急速に再開発された臨海部(江東豊洲病院)に位置しており、いずれも老若男女が多く居住・勤労している地域です。そのため、地域から要請される医療の対象疾患はcommon diseaseから稀少疾患まで多岐にわたります。脳神経内科においても学生、研修医、教室員、メディカルスタッフが幅広い領域の疾患を超急性期から慢性期まで研修する機会に恵まれています。当科では神経症候学を基本に据えるとともに最新の神経科学の進歩を教室員で共有して日々の活動にあたっています。特に、2022年4月に着任した村上教授の専門領域であるパーキンソン病の診療では将来の疾患修飾療法を見据えて非運動症状の詳細な評価を行っているほか、脳梗塞の診療にあたっては循環器内科や脳神経外科と共にbrain heart teamを形成し、急性期の再開通療法のみならず早期の病型診断をシームレスに行っていることなども特徴です。さらに、様々な疾患の診療の中から症例報告を行うとともに、実臨床から得られる知見をベッドサイドに還元するべく臨床研究も展開し、若手の学術活動の支援にも科をあげて取り組んでいます。

 当科の教室員は、本院・東病院、藤が丘病院、横浜市北部病院、江東豊洲病院の各病院に配属されます。同一の医局ですが、病院ごと地域性の違いやスタッフの専門分野などに違いがあるため、研修の際には都内外の関連病院も含めて希望に基づいて相互に異動することも可能です。また、当科には学閥や派閥は一切なく教室員の出身大学も様々ですが、雰囲気が良い、との評価を学内外の学生、研修医、専攻医からいただいています。さらに、他施設との交流や共同研究も重視していますが、特に昭和大学と同じく東京23区の南方面に位置する近隣の東京慈恵会医科大学や東邦大学、前任の小野賢二郎教授が赴任された金沢大学の脳神経内科との交流が盛んに行われ、相互に学んでいます。

 本院・東病院の周辺は都内の鉄道路線の中でもローカルムードに満ちた池上線の沿線で、昔ながらの人情味あふれる低層の商店街や飲食店が広がりますが、江東豊洲病院の周辺は高層ビルやタワーマンションが立ち並ぶ最新の都市の街並です。藤が丘病院と横浜市北部病院の周囲は緑の豊かな落ち着いたニュータウンです。当科での研修に際して、東京や横浜のいろいろな街を散策するのも楽しいと思います。今後、コロナ禍が収束し、新たな取り組みも行われていくでしょう。そのような時代に共に学ぶ仲間を求めています。遠慮なく声をかけてください。