ようこそ、日本神経学会 residentホームページへ!
ホームページをご覧下さり、どうもありがとうございます。このホームページでは脳神経内科に関心をお持ちの研修医や医学生に「脳神経内科に関する正しい情報」を発信することを目的としています。実は昔から脳神経内科に対するさまざまな誤解がありました。「頭が良くないと入局できない」「難しくて、まれな病気ばかり診ている」「診断しても、どうせ治らない」「開業できない」といったものですが、実はいずれも間違いなのです。
まず「頭が良くないと入局できない」は難しい神経解剖学の影響が大きいようです。あの知識すべてを暗記する必要はなく、臨床で使用する神経解剖学をマスターすれば十分です。「難しくて、まれな病気ばかり診ている」も、大学では国家試験のため稀な病気も等しく講義しますが、実際の臨床では脳卒中、てんかん、頭痛、しびれなどコモンディジーズの患者さんが本当に沢山いらっしゃいます。「診断しても、どうせ治らない」はもう過去のものであり、まさに皆さんは本格的な治療が可能となるエキサイティングな時代に活躍することになります。「開業できない」も間違いで、さらに高齢化が進行するこれからの時代は、認知症、脳卒中、神経変性疾患の患者数が急増し、脳神経内科医のニーズは今後ますます高まります。脳神経内科ほど在宅医療と相性が良い診療科はありませんので、開業を考えている人や、Generalist /在宅医を目指す人にも適しているのです。
また脳神経内科はとても間口が広いため、「自分にあった領域をかならず見つけることができる」とも言われています(図1)。神経難病や認知症などじっくり患者さんと向きあえる領域から、神経救急や脳卒中診療など救急医療もできますし、さらにニューロ・リハビリ、神経耳科、神経眼科、小児神経といった境界領域もあります(図2)。またさまざまな基礎研究へも進むことができます。そして手技的なトレーニングに時間をかける必要がないため、家庭との両立にも向いています。日本神経学会では若い世代の女性脳神経内科医が増えています(図3)。
脳神経内科は今後ますます必要とされ、そしてエキサイティングな時代に入ります! また自分にあった領域や働き方を探すこともできます。ホームページよりみなさんの役に立つ情報を発信していきますので、ぜひご活用いただければと思います。そして将来、神経疾患で困っている多くの患者さんを専門的な知識でサポートする私達、脳神経内科医の仲間に加わっていただければ本当に嬉しく思います。
日本神経学会 広報委員長
(岐阜大学脳神経内科教授)
下畑 享良