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埼玉医科大学総合医療センター脳神経内科の紹介

埼玉医科大学総合医療センター脳神経内科


「小江戸」川越の街~時の鐘を臨んで

#当科の特色:埼玉医科大学総合医療センター脳神経内科は、2004年に開設された活気に溢れた若い教室です。現在は海田賢一教授のもと、日々臨床や研究に励んでいます。病院は,小江戸、川越に位置しており、都内へのアクセスも良好です。川越は歴史的な町並みや文化遺産が豊富であり、美味しいグルメや魅力的な観光地が数多く点在しています。
 私たちは多様な神経疾患に焦点を当て、免疫性神経疾患、末梢神経疾患、脳血管障害、変性疾患など幅広い神経疾患の治療と研究に取り組んでいます。その中でも特に多発性硬化症・視神経脊髄炎、免疫性末梢神経疾患(ギラン・バレー症候群・慢性炎症性脱髄性多発根神経炎等)、重症筋無力症、パーキンソン病、頭痛、脳血管障害、筋緊張性ジストロフィーに特化した専門外来を設立し、最新の治療法や治験への積極的な参加を行っています。
 当科の最大の特徴は免疫性神経疾患における高度かつ先進的な医療提供です。従来の免疫療法に加えて分子標的薬を駆使した最新の治療を積極的に導入し、患者さんの寛解だけでなく、日常生活の質(QOL)を最大限に高めることに焦点を当てています。また、当科では脳血管障害にも力を注ぎ、約370名以上の脳血管障害患者を受け入れ、厚生労働省の難治性疾患克服研究班にも参加し、病態解明と治療法開発に取り組んでいます。
 また、帝京大学と連携し,生理機能専門医の指導のもと神経生理専門研修を実施しています.神経伝導検査を基本として各種誘発電位,反復刺激検査,針筋電図,経頭蓋磁気刺激検査,表面筋電図を研修できる環境を提供しています。上記のように各分野においてこだわりのある専門家がそろっており、他では得難い高密度の研修内容を享受できるため、脳神経内科の世界の更なる深みにはまりたい方にはうってつけです。さらに、脳外科との合同カンファレンスを月1回行い、問題症例の検討や情報交換を積極的に行っています。
 医局員同士の親睦を深めるために月一回の親睦会を川越界隈で行っており、観光地にも近く、様々な楽しみ方ができます。阿吽の呼吸が通じる雰囲気が当科の特色です。私たちの教室に興味をお持ちでしたら、是非詳細をお知らせください。

#当科のキャリアプラン:当科の重要な役割の一つに、優れた医師、脳神経内科医を育てることがあります。当科におけるキャリアプランとして、脳神経内科疾患全般に対応でき、開業や在宅医療を通して地域医療で活躍できる人材を育成する「総合脳神経内科医(General Neurologist)コース」、専門性を持つ脳神経内科医として基幹医療施設で活躍する人材を育てる「専門的脳神経内科医(Expert Neurologist)コース」、臨床医学研究、教育・指導の分野で活躍できる人材を育成する「アカデミックキャリア(Academic Career)コース」を用意し、未来ある若手医師が多様なキャリアプランを選択できるよう対応しております。

#当科の案内を読んでくださった方へのメッセージ:「神経疾患の患者さんを診る」ことは、それぞれの訴えや症状から医学的知識を駆使してどんな疾患が隠れているかを推測し、必要な検査や診察を行って病態の核心に迫っていく、というプロセスだけではありません。患者さんの生き方や価値観を理解したアプローチを行うことも必要です。その結果、たとえ根治を見込めない難病でも日々の診療において満足感を高め,QOLを高めていただくことは可能です。当科にかかわる医療スタッフには、医学的研鑽(さん)だけではなく、幅広い教養や人間としての成長が得られるような環境をこれからも提供していきたいと考えています。