日本神経学会 residentホームページ

弘前大学脳神経内科

弘前大学脳神経内科

 弘前大学は、本州最北端青森県にある大学です。桜の名所として有名な弘前公園は、病院から徒歩5分の場所にあります。当科は1971年松永宗雄先生率いる旧第三内科の神経グループとして発足し、2006年に脳神経内科学講座として独立しました。2019年からは、冨山誠彦が教授として就任しています。
 青森県は脳神経内科の数がとても少ない県ですが(現時点で神経内科専門医34人)、冨山就任後、4年で15人の入局者を迎え、徐々に私たちの仲間が増えています。若い人が多く、また医局員の約半分が女性というのが当科の特徴です。
 少ない人数で、青森県の医療を支えていくために、私たちは、持続可能な医療体制の構築をめざしています。県内の拠点病院の集約化をすすめるとともに、休日をしっかり確保できる勤務体制の工夫などを行っています。また、それぞれが専門性をいかしつつ脳神経内科のオールラウンダーとして活躍できることを目指した教育を行い、地域に求められる脳神経内科医の育成を行っています。
 当科では、どのような事情がある人でも、性別にかかわらずキャリアを中断することなく成長していくことができるといった点も重視しています。そのために、柔軟な教育体制を構築し、個人の事情にあわせて誰もが無理なくキャリアを継続していくことを目指しています。その結果、現在、当科の女性医師の出産後の復帰率は100%で、2023年度には、男性医師の育児休暇取得も実現しました。

 研究分野としては、パーキンソン病などの不随意運動発現機序の研究、神経変性疾患の病理学的な研究、糖尿病性神経障害などの電気生理診断学を用いた臨床研究をおこなっています。また弘前大学が2005年から行っている大規模健診(弘前市の住民約1,000人を対象とし、1000項目以上の検査を行っている)の膨大なデータを用いた認知症予防に関する研究も行っています。

 当科は、「青森県内の脳神経内科医師を継続的に増やし、脳神経内科医療を県内にあまねく提供するとともにその質を向上する」という理念を掲げています。この理念に賛同していただける方はどなたでも歓迎します。ともに青森県の脳神経内科医療の未来をつくっていきましょう。