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~私の思う東北大学脳神経内科のいいところ~

東北大学脳神経内科

 東北大学脳神経内科は、地域での脳神経内科の診療を担うとともに、大学の建学の理念である「研究第一主義」を掲げ、「世界をリードする研究拠点」になることを目標とし、研究中心大学に相応しい研究レベルと世界で活躍できる人材の輩出を目指しています。当教室では、パーキンソン病関連疾患研究チーム、多発性硬化症・神経免疫疾患研究チーム、筋萎縮性側索硬化症・骨格筋疾患研究チームを3本柱として、日々研究を行っています。さらには、筋病理診断も実施しています。
 今回は新進気鋭の専攻医、大学院生のお二人に当教室の魅力をご紹介頂きます。

野末圭(以下 野):私は東北大学を卒業し、仙台市立病院で初期研修を行い、医師3年目に入局しました。

齋藤早紀(以下 齋):私は東北大学病院で初期研修を行い、3年目に入局、6年目に大学院に入学しました。

(今どんなことに取り組んでいますか?)

野:
ALSや多系統萎縮症などの変性疾患だけでなく、多発性硬化症、炎症性筋疾患など様々な症例の診療に取り組ませていただいています。Common disease と勘違いするほどに出会うALSの患者さんにじっくりと向き合ったり、刻一刻と症状が進行する疾患の治療に取り組んだりと、大学病院での診療は学ぶことが多く刺激的な毎日を送っています。
齋:
私は、大学院でALSの研究を行っています。入局後3年間の臨床経験の中 で、ALSの患者さんを担当する機会を多く頂きました。また、診断から療養までの長期経過に携わることで、教科書的以外の経験的な知識を得たり、疑問が生じたりしたことから、ALSの研究に興味を持ちました。現在は、iPS細胞から分化させた運動ニューロンを用いて、ALSの病態解明のため、早期の軸索変性へ関与が疑われる分子について研究を行っています。

(東北大学に入って良かったことを教えてください)

野:
特に良かったことは、変性疾患、パーキンソン病関連疾患、多発性硬化症、筋疾患と各分野のエキスパートに教わりながら、診療に取り組むことのできる環境です。コロナが収束しつつある中、ポツリポツリと再開しつつある業務時間外での先生方と食事にいくのも非常に楽しく、心温かく指導熱心な先生方に囲まれた素敵な環境です。
齋:
まず、指導体制が整っていることです。研究の実際について何も分からない ままの大学院入学でしたので、研究の組み立て方やアセスメントなどの思考の面でも、実験手技の面でも、初めは不安な部分がたくさんありましたが、少しずつ進めていけるようになりました。他の研究チームとの垣根が低く相談しやすい環境でもあり、日々感謝しています。共同研究など他の研究室との交流も盛んで、内地留学などで最新の知見を勉強させて頂ける機会があることも魅力的に感じています。

(最後に神経内科の臨床や研究に興味を持っている先生方に一言お願いします)

野:
神経内科は、神経内科でなければ学ぶことのできない希少疾患が多く存在することはもちろん、さまざまな臓器とも関わりがある分野であり、内科における幅広い知識を学ぶことができます。神経に興味のある方はもちろん、内科系には興味があるけど、まだ分野までは決めきれない方もぜひ一度いらしていただければと思います
齋:
様々な分野の先生がいらっしゃり、研究へのサポートも充実しています。深く考えすぎず、ぜひ一度来て頂ければと思います。